【千葉県】産業廃棄物収集運搬業許可申請ガイド(新規)
当記事では、「千葉県における産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請手続き(積替え・保管なし)方法」について千葉市林行政書士事務所がご説明いたします。
目次
新規許可申請手続き
1,講習会を受講して、有効な修了証を取得
公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)の実施する講習会を受講し、有効な修了証を取得しておく必要があります。
2,申請の予約
新規許可申請は、事前に予約が必要となります。
3,申請手続き
必要書類の収集や申請書の作成をして、窓口または郵送で手続きを行います。
4,結果通知
許可後、許可証が送付されます。
申請の予約方法
電話 | 一般社団法人千葉県産業資源循環協会 電話:043-239-9921(申請窓口直通) 電話予約受付時期:毎週月曜日から金曜日(祝祭日及び12月29日から翌年1月5日までの期間を除く)の午前9時から午後5時まで |
申請にかかる手数料
新規許可申請手数料 | 81,000円 |
申請にかかる期間
申請まで | 約数週間〜2ヶ月 |
申請から許可証交付まで | 最大60日間 |
新規許可申請の要件
要件①:有効な修了証がある
✅ 産業廃棄物収集運搬業の講習会とは?
産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請を行うには、講習会の修了証が必要です。
講習会とは、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンタ ー)の実施する「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」をいいます。
有効となる修了証 | 産業廃棄物収集運搬業許可申請の場合 ・産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会(新規)収集運搬課程(有効期間5年) ・特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会(新規)収集運搬課程(有効期間5年) ・他都道府県講習会の更新の修了証(有効期間2年)特別管理産業廃棄物収集運搬業許可申請の場合 ・特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会(新規)収集運搬課程(有効期間5年) ・他都道府県講習会の更新の修了証(有効期間2年) |
更新を受ける人 | 法人の場合 代表者、役員(監査役及び社外取締役を除く)または政令使用人個人の場合 申請者本人または政令使用人 政令使用人とは、「申請者の使用人で、次に掲げるものの代表者であるもの」をいう。 |
修了証の有効期限 | 「新規」の修了証は、すべての都道府県・政令市で講習会修了の日から起算して5年間。 「更新」の修了証は、講習会修了の日から起算して2年間。 |
新規許可申請でも『更新』の修了証が使用できるケース
※次のいずれかに該当するときは、更新講習会の修了証(申請日に有効なもの)により新規許可申請を行うことができます。
①申請者がすでに他の自治体で産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物収集運搬業の許可を有しているとき。
⇨申請時に、他の自治体の許可証の写しを添付。
②産業廃棄物収集運搬業の許可を有する個人事業者が、新たに法人を設立して新規許可申請を行う場合で、当該個人事業者が「その法人の代表者、役員(監査役及び社外取締役を除く)または政令使用人」に該当するとき。
⇨申請時に、個人事業者が有する許可証(「申請日」に有効なもの)の写しを添付。
要件②:車両や容器、駐車場が揃っている
✅ 産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請に必要な施設要件とは?
産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請を行うには、廃棄物を運搬するための車両や格納する容器、駐車するための駐車場が必要です。
▪️車両の使用権原
申請者が車検証の使用者の場合 | 自動車検査証記録事項(電子車検証の場合)、自動車検査証 |
申請者が車検証の使用者ではない場合 | 車両の賃貸借等契約(使用貸借のときは承諾書でも可)
※契約書等には、次の事項が明記されていることが必要 |
※同一車両を複数の事業者によって重複使用(二重登録)することは認められていないので、賃貸借等期間が満了したとき又は 他の事業者が使用する場合は、当該車両の使用を廃止する旨の変更届出書を提出する必要があります。
※ 重複使用や単なる名義上の申請である等その使用実態に疑義があり、又は不法な使用を助長する恐れがある場合は、使用が認められないことがあります。
※以下の場合は使用権限が認められませんのでご注意ください。
①レンタル車両(借受契約等で借りている車両)
②トレーラ及びセミトレーラ(容器として取り扱い)
③すでに他の事業者に登録されている車両
④ 「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」に基づくディーゼル車走行規制不適合車
ディーゼル車走行規制不適合車の可能性のある車両については、DPF装着証明書の写しの提出を求める場合があります。適合車か否かの確認は、東京都環境局環境改善部自動車環境課ディーゼル車規制相談窓口にお問い合わせください。
※「土砂等禁止」の車両では、土砂等に類する過積載のおそれがある廃棄物(ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず、鉱さい、がれき類、汚泥)は、運搬できません。
▪️船舶の使用権原
船舶の使用権原を証明する書類は、「船舶検査証」「裸傭船契約書」「裸傭船契約に準じた傭船契約書」のいずれかに限ります。 なお、「裸傭船契約に準じた傭船契約」とは、概ね次の内容が盛り込まれている傭船契約をいいます。
・船主は、その属する乗組員に対する労務供給請求権を傭船者へ譲渡すること。
・乗組員は、傭船者の指揮監督の下に傭船者の指定する産業廃棄物の海上運搬を行うこと。
・船主は、傭船契約期間中は他の契約に応じないこと。
▪️駐車場の使用権原
自己所有の場合 | 土地の登記事項証明書 |
賃貸の場合 | 賃貸借等契約書(使用貸借のときは承諾書でも可)または自動車保管場所証明書(警察署発行のもの)、保管場所標章交付申請書の写し ※契約書等には、次の事項が明記されていることが必要 ・賃貸借等土地の所在地(駐車場案内図に表示した地番と一致すること)、面積等 ・賃貸借等の期間(1年以上) |
▪️容器について
容器に関しては、廃棄物を飛散・流出及び悪臭が発散するおそれのない方法で運搬する必要があります。飛散・流出及び悪臭が発散するおそれのある産業廃棄物については、下表を参考に、収集運搬に適した容器又は車両を使用して収集運搬を行ってください。
燃え殻、ばいじん、鉱さい | 容器:ドラム缶(オープンドラム)、フレコンバッグ 車両:水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
汚泥 | 容器:ドラム缶(オープンドラム) 車両:水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車、タンク車 |
廃油 | 容器:ドラム缶(クローズドラム) 車両:タンク車 |
廃酸、廃アルカリ | 容器:ケミカルドラム(クローズドドラム)、プラスチック容器 車両:耐腐食性のタンク車 |
動植物性残さ、動物系固形不要物、動物の死体 | 容器:ドラム缶(オープンドラム) 車両:水密仕様ダンプ、密閉コンテナ車 |
動物のふん尿 | 容器:ドラム缶(オープンドラム) 車両:タンク車 |
要件③:財産的基礎がある
✅ 産業廃棄物収集運搬業許可に必要な財産能力とは?
産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請を行うには、事業を的確にかつ継続して行うことのできる経理的基礎を有することが必要です。
申請者の財務状況に応じて追加書類が必要になる場合がございます。次のチェックフローで確認し、必要な追加書類(次のア又はイ)を提出してください。なお、個人事業者の方は法人税を所得税と読み替えて確認してください。
①法人税の納税状況 | 直近の納税額が1円以上かつ直近の3年間に未納税額がない場合→追加書類は不要
直近の納税額が0円、 又は直近の3年間に未納税額がある場合→②へ |
②債務超過状態の有無 | 直近決算期の貸借対照表において債務超過( 負債の総額が資産の総額を上回る状態)ではない場合→追加書類は不要
債務超過の場合→③へ |
③返済不要な負債の有無 | 直近決算期の貸借対照表に記載された負債の中に返済不要なものがない場合→追加書類「イ」を提出
ある場合→④へ |
④返済不要な負債の総額の確認 | 返済不要な負債の総額が債務超過額以上の場合→追加書類「ア」を提出
債務超過額未満の場合→追加書類「イ」を提出 |
要件④:欠格要件に該当しない
✅ 産業廃棄物収集運搬業の欠格要件とは?
産業廃棄物収集運搬業の新規許可申請を行うには、申請者などが欠格要件に該当していない必要があります。
欠格要件とは、申請者の一般的適性について、法に従った適正な業の遂行を期待し得ない者を類型化して排除することを趣旨とするものです。なお、産業廃棄物処理業者が欠格要件に該当するに至った場合は許可が取り消されます。
廃棄物処理法第7条第5項第4号 イ,心身の故障によりその業務を適切に行うことができない者として環境省令で定めるもの ロ,破産手続の開始の決定を受けて復権を得ない者 ハ,禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者 ニ,この法律、浄化槽法(昭和58年法律第43号)その他生活環境の保全を目的とする法令で政令で定めるもの(注1)若しくはこれらの法令に基づく処分若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。第32条の3第7項及び第32条の11第1項を除く。)の規定に違反し、又は刑法(明治40年法律第45号)第204条、第206条、第208条、第208条の2、第222条若しくは第247条の罪若しくは暴力行為等処罰ニ関スル法律(大正15年法律第60号)の罪を犯し、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者 ホ,第7条の4第1項(第4号に係る部分を除く。)若しくは第2項若しくは第14条の3の2第1項(第4号にかかる部分を除く。)若しくは第2項(これらの規定を第14条の6において読み替えて準用する場合を含む。)又は浄化槽法第41条第2項の規定により許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者(当該許可を取り消された者が法人である場合(第7条の4第1項第3号又は第14条の3の2第1項第3号(第14条の6において準用する場合を含む。)に該当することにより許可が取り消された場合を除く。)においては、当該取消しの処分に係る行政手続法(平成5年法律第88号)第15条の規定による通知があった日前60日以内に当該法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下この号、第8条の5第6項及び第14条第5項第2号ニにおいて同じ。)であった者で当該取消しの日から5年を経過しないものを含む。) へ,第7条の4若しくは第14条の3の2(第14条の6において読み替えて準用する場合を含む。)又は浄化槽法第41条第2項の規定による許可の取消しの処分に係る行政手続法第15条の規定による通知があった日から当該処分をする日又は処分をしないことを決定する日までの間に次条第3項(第14条の2第3項及び第14条の5第3項において読み替えて準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定による一般廃棄物若しくは産業廃棄物の収集若しくは運搬若しくは処分(再生することを含む。)の事業のいずれかの事業の全部の廃止の届出又は浄化槽法第38条第5号に該当する旨の同条の規定による届出をした者(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)で、当該届出の日から5年を経過しないもの ト,ヘに規定する期間内に次条第3項の規定による一般廃棄物若しくは産業廃棄物の収集若しくは運搬若しくは処分の事業のいずれかの事業の全部の廃止の届出又は浄化槽法第38条第5号に該当する旨の同条の規定による届出があった場合において、ヘの通知の日前60日以内に当該届出に係る法人(当該事業の廃止について相当の理由がある法人を除く。)の役員若しくは政令で定める使用人(注2)であった者又は当該届出に係る個人(当該事業の廃止について相当の理由がある者を除く。)の政令で定める使用人であった者で、当該届出の日から5年を経過しないもの チ,その業務に関し不正又は不誠実な行為をするおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者 リ,営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者でその法定代理人がイからチまでのいずれかに該当するもの ヌ,法人でその役員又は政令で定める使用人のうちにイからチまでのいずれかに該当する者のあるもの ル,個人で政令で定める使用人のうちにイからチまでのいずれかに該当する者のあるもの 廃棄物処理法第14条第5項第2号 |
申請に必要な書類
必ず用意する書類
申請書 | ・様式第六号 |
定款又は寄付行為の写し | ・目的条項に産業廃棄物収集運搬業等を行う旨が明記してあるもの
※目的条項に上記事項が記載されていない場合、「議事録の写し」が必要 |
登記事項証明書(履歴事項全部証明書) | ・申請日前3ヶ月以内に発行のもの ・現在事項全部証明書は不可 |
住民票の抄本又は謄本 | ・役員(顧問、相談役を含む)、株主(発行済み株式の5%以上)、政令使用人 ・申請日前3ヶ月以内に発行のもの ・本籍地の記載のあるもの ・個人番号(マイナンバー)の記載のないもの ・株主(出資者)が法人である場合は、登記事項証明書(履歴事項全部証明書) |
登記されていないことの証明書 | ・役員(顧問、相談役を含む)、株主(発行済み株式の5%以上)、政令使用人 ・申請日前3ヶ月以内に発行のもの ・東京法務局の登記官発行のもの ・外国籍の方も同じ |
事業計画の概要書 | ・様式第6号の2(第1面~第5面) |
駐車場の所在地がわかる付近の見取図 | |
車両・船舶・容器等の写真(様式6号の2(第6面、第7面)) | ・様式6号の2(第6面、第7面) |
車両使用権限書類 |
申請者と使用者が同じ場合 ・車検証または自動車検査証記録事項(電子車検証の場合) 申請者と使用者が別の場合 |
駐車場の使用権限書類 | 申請者の自己所有地の場合 土地の登記事項証明書(申請日前3ヶ月以内に発行のもの) 賃貸の場合 |
修了証の写し | ・有効期限内のもの ・修了証の写しを申請日に添付することができない場合は誓約書を添付 |
事業の開始に要する資金の総額及びその資金の調達方法 | ・様式6号の2(第8面) |
決算書 | ・貸借対照表 ・損益計算書 ・株主資本等変動計算書 ・個別注記表 ・直前3年の各事決算書業年度におけるもの |
法人税の納税証明書(法人の場合) | ・その1.納税額等証明用 ・添付した決算書に対応するもの |
資産に関する調書(個人の場合) | ・様式6号の2(第9面) ・金融機関の残高証明書、市区町村の固定資産評価証明書などを添付 |
申告所得税の納税証明書(個人の場合) | ・その1.納税額等証明用 ・直前3年のもの ・ 給与所得者にあっては、源泉徴収票の写し(直前3年のもの) |
誓約書 | |
申請書返送用封筒 | ・長形3号封筒(434円(申請が2件以上の場合は444円)の切手を貼付)又はレターパック |
場合により用意する書類
議事録の写し | ・定款の目的条項に産廃収集運搬業等を行う旨が記載されていない場合 |
運搬先の産業廃棄物収集運搬業許可証の写し | ・運搬先が積替・保管施設の場合 |
収集運搬業許可証の写し | ・事業計画における収集場所又は運搬先の都道府県知事等の許可証 ・ 許可申請中の場合は、受理されている許可申請書(第1面)の写し ・他に未申請の申請がある場合には、[申請予定時期/速やかに許可申請書(第1面)の写しを提出すること/申請書の写しを提出できない場合、事業計画の変更または千葉県への申請を取り下げること/千葉県への申請を取り下げた場合、申請手数料の返還は求めないこと]を明記した確約書 |
石綿含有産業廃棄物説明書 | ・申請書の「事業の範囲」項目の「2.取り扱う廃棄物」欄で、「石綿含有産業廃棄物を含む。」とした品目に「汚泥、廃プラスチック類、ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず、がれき類」以外の品目がある場合に必要 |
機材等の構造略図 | |
粒子状物質減少装置装着証明書の写し | ・ディーゼル車規制対象車両の場合 |
誓約書(修了証未提出) | ・修了証の写しを申請日に添付することができない場合 |
収支計画書 | ・直近の事業年度末の繰越利益剰余金がマイナスの場合 |
許可証返送用封筒(レターパックなど) |
・許可証を郵送で受け取る場合 |
委任状(申請者の押印) | ・代理人が申請する場合 |
✅ 法人設立から3期満たない場合
法人設立後3期に満たない場合には、「決算期を迎えた決算書」を提出します。まだ決算期を迎えていない場合は、「直近の残高試算表(設立 後半年以内のときは開始貸借対照表でも可)」を提出します。納税証明書についても決算書の対応するものを添付します(決算期を迎えていない場合は不要)。
✅ 未納税がある場合
未納税がある場合は、納付受託証書(税務署長印のあるもの)の写しを提出します(法人の場合)。また、必要に応じて書面で説明(未納の理由、納税計画、税務署との協議経過など)してください(法人、個人共通)。 証明書の請求先は、管轄の税務署です。
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